わしが育てた2
2025/08/29
前回の続きになりますが、当社に「わしが育てたおじさん」は存在しません。
まず、当社では状況に応じて年齢に関係なく即戦力として中途採用をしているので、他社出身者の「わしが育てたおじさん」が入社する可能性があります。しかし社長の私が「わしが育てたおじさん」をみると論理矛盾で確実に不採用にするので、私が人事に携わって以降、何十年に渡り、物理的に入社できなくなっております。生え抜き社員には「わしが育てたおじさん」はいないため、論理的に「わしが育てたおじさん」は存在していません。
次に、物理的に育てる人がおじさんだけではないからです。当社では男性・女性の区別なくさらに言えば、年齢もベテランから若手まで幅広い人の中から適性を持った人間が部下指導に携わっています。
最後に現在指導に携わっている人間は、人が育つ手伝いはしますが、当社に入社してくる人材は基本的に自分で育とうとするため「わしが育てた」という主語述語関係にはなりません。指導的な役割を果たす人間がすることは成長を助けることであり、指導的な役割に携わる人間はそのことを理解しています。また、その前提として当社では仕事にただ携わるだけではなく、どうせ携わるのであれば主体的に仕事に向き合えるマインドを持つ人しか採用しないように心がけています。そのため採用倍率が同業界同業績同規模別で考えたときに厳しめの会社であると認識をしております。
私が社長になってから最終面接で「この会社は私を育ててくれますよね?」と聞かれたことがあります。育つ手助けをすることはできますが、育てることはできないのでその方とは縁がありませんでした。
どうしても同窓生や同級生、経営者の集まりになると人事の話題になります。そこで自分の取り組みや考え方が正しいかをセルフチェックしているのですが、少なくとも私が関わっている団体や出身母体からすると今の方針は間違っていないと評してもらえるのではないかと判断しております。
最後になりますが、私は勝手に育ったのではなく、親は別として大学の恩師と前社長に育ててもらったことが揺るがない事実です。これまでの自分の歩みを振り返ってみると、この上なく指導者には恵まれてこなかった人生だと思いますが、大学の恩師と前社長だけは本当に巡り合わせに感謝しています。
今でもありがたいことにお二方とも交流を続けさせていただいていますが、この方たちは絶対に「わしがおまえを育てた」とは言いません。逆説的ですが、そういう人だからこそ私のような人間を育ててくれたのであり、育てることができたのであり、そんな人達に育てられた私だからこそ受けた御恩を次世代へ紡ごうとできるのです。
 
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