転勤はありますか？

今回のコラムも人事採用に関することになります。

表題の件についてもよくご質問を受けます。昔だと表題の件に関しては転勤に対してポジティブな質問であることが多く、文脈によっては「あなたは転勤したいですか？」「どの地域への転勤を望まれますか？」とお伺いすることもありました。

昔とは異なり、「転勤はありますか？」というご質問には「（私は転勤を望まないのですが）転勤はありますか？」という解釈をしております。

よって、現在では表題の件に対する回答は、「希望しない転勤は原則ありません」とお答えしています。

多くの方がご存知だと思うのですが、2024年4月1日から「労働基準法施行規則」と「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」が改正され、労働条件の明示事項等が変更されています。当社はこれに適合するように雇用契約書をアップデートしておりますが、経営者仲間や同級生と意見交換をすると、すべての企業様が対応できているわけではないのが実情のようです。

当社では、求人票に明確にしておりますが、原則転勤なし、原則職種変更なしで求人を出しております。

私自身、自分が決めた職種や地域で落ち着いて腰を据えて働きたいと考える人間であり、不条理に就業場所や仕事内容を変えられることに拒絶感を持つ人間なので、会社を代表する立場としてアップデートされた求人票を作成する事自体は私の考えと合致するものでありました。

ただ同時に、同じ職種や地域で落ち着いて腰を据えて働き続けられる人というのは周りから人柄や仕事に対する絶大な支持や信頼を勝ち得ていなければ難しいというのが私の実感です。理不尽さに耐える、あるいは能力や人柄以外のところで色々なことが決まっていた時代と比べたときに、明確に人柄や仕事で評価を勝ち得る良い時代になったものの、評価が緩衝材なしに直接自分自身に跳ね返ってくる厳しい時代になったような気もします。

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